「人生これで良いのかな」と悩んだときに読んでほしい名作【夢をかなえるゾウ1】

思考

夢を、かなえる、ゾウ。

6年間、地道に夢を追いかけている僕にとっては、ぜひ実在していてほしい動物である。

「そんな簡単に夢が叶ったら苦労しないよ…」

頭の片隅でそう思いつつも、個性的な表紙にきつけられて読んでみたら、目から大量のウロコが落ちてきた。

夢を叶えるテクニックというよりは、夢を叶えるにはどのような心構えが大切か、というかなり根本的なことが書かれていて、

小学校に『夢』という教科があったとしたら、間違いなく教科書に採用されるくらい、分かりやすくて素晴らしい内容の本だった。

この記事では、『夢をかなえるゾウ』はどんな人にオススメか、

そして、今まさに夢を追いかけている僕が、大切にしようと思った3つの心構えを伝えたい。

どんな人にオススメか

「自分の人生これで良いのかな」

みんな一度は考えたことがあるだろう。

そして、ほとんどの人はどちらかの答えにたどり着く。

  1. 自分の人生はこれで良いんだ
  2. 後悔しないような人生に変えたい

たくさんの自己啓発本で、「後者が正解!人生変えよう!」とうたわれているけれど、

この本は、「正解なんてない。自分の好きなように生きたら良い。」と前者にも寄り添っているのが印象的だった。

いろんな生き方を肯定してくれるこの本にも、たった一つだけ「絶対にまちがっている」という強い表現が使われているシーンがある。

この今を、僕がいるこの場所を、本当は不満に思っているのに、抜け出したいと思っているのに、

「これで良いんだ、これが僕の人生だ」と無理やり自分に言い聞かせて過ごすような人生は、絶対にまちがっている。

これは、人生を変えようと頑張っている主人公が、「本当にその必要があるのだろうか」と自問したときに溢れてきた心の叫びだ。

つまり、変化を望まない平穏な人生も、変化を求めて挑戦する人生も良いけれど、

本音では挑戦して変わりたいと思っているのに、その気持ちを押し殺したまま過ごす人生だけは絶対に良くないということである。

しかし、現在の僕たちが、挑戦して変わりたいという気持ちを押し殺さずに生きていくのは困難である。

自分の周りにそういう人が少ないからだ。

むしろ、自分の夢を諦めさせようとしてくる『ドリームキラー』のほうが多いかもしれない。

『夢をかなえるゾウ』は、この主人公のように本心を押し殺しそうになっている人にオススメしたい本である。

一度でも「後悔しないような人生に変えたい」と思ったことがあって、何かが原因でそれを諦めそうになっている人は、ぜひ最後まで読んでいただきたい。

夢を叶えるために大切な心構え

『夢をかなえるゾウ』は、平凡な自分を変えられないことに絶望している主人公のところに、神様『ガネーシャ』がやってきて、成功するための課題を出してくれるという物語である。

主人公がいろんな課題をやっていくなかで、ガネーシャが「夢を叶えるために大切な心構え」を教えてくれるのだけれど、ここではそれらを3つにまとめて紹介する。

人の言うことを吟味する

神様が自分を成功に導いてくれるとワクワクしていた主人公に、ガネーシャが最初に出した課題は『靴を磨く』だった。

もちろん、主人公は「そんなことやって何の意味があるんですか?」と聞くのだが、ガネーシャは待ってましたとばかりにこう返す。

成功しないための一番重要な要素はな、「人の言うことを聞かない」や。

主人公は、自分の考え方にしがみついていて、ずっと変われなかった。

今までの考え方で上手くいっていないのだから、成功するためにはガネーシャの言うことを聞いてみるしかない。

「人の言うことを吟味ぎんみする」態度がなければ、自分はまったく変わらないし絶対に成功できない

ハッとさせられる真実だ。

この記事の続きを読むとき、『夢をかなえるゾウ』を読むとき、誰かと話すとき、日常のあらゆる場面で大切な心構えである。

人を喜ばせることを楽しむ

靴を磨き終えた主人公に、ガネーシャが出した課題は『募金する』だった。

またも、主人公は「募金って偽善者っぽい感じがするんですよね…」と反論するのだが、ガネーシャはお金の本質を伝える。

お金いうんはな、人を喜ばせて、幸せにした分だけもらうもんや。

お金持ちに「なる」のは、みんなを喜ばせたいと思っている人。

お金持ちに「なりたい」のが、自分を喜ばせることばかり考えている人。

これから成功していこうと思っているのに、募金のような人を喜ばせる行為に対して後ろめたさを感じていてはいけない

主人公に与えられる課題の多くは人を喜ばせる行動であり、ガネーシャが「人を喜ばせることを楽しむ」心構えを大切にしていることが分かる。

では、何をして人を喜ばせれば良いのか。そう、自分の夢で喜ばせるのである。

誰に言われるでもなく、勝手に想像してワクワクしてまうようなんが夢やねん。

夢は、「両親の期待に応えるため」とか「友達から良く思われるため」とか、そんな理由で決めてはいけないとガネーシャは言う。

2つの教えをまとめると、「やりたいわけではない仕事をして得たお金で自分を喜ばせる日々」から、「好きなこと、ワクワクすることで人を喜ばせる日々」に変えていくことが、

まわり道に見えて、実は成功するためのただ一つの道だということだ。

成長することを楽しむ

ある日、ガネーシャが出した課題は『運が良いと口に出して言う』だった。

どんな意図が隠されているのか全然分からなかったけれど、ガネーシャの話を聞いてみると、主人公と同じように僕も感心してしまった。

まず、ガネーシャは『世界』について、こんな説明をした。

世界は秩序正しい法則によって動いとる。成功も失敗もその法則に従うて生まれとる。

東から太陽が昇ることも、物体が重力によって落ちることも、そして、他人の言動も、

すべて、自分には変えられない秩序正しい法則だと、最初に理解する。

それができたら、その法則に合わせて自分を変えていく。

世界を動かす秩序正しい法則と自分のズレを矯正することが、成功するための方法であり、成長である。

だから、良くないことが起きたときは「世界と自分のズレを見つけられて運が良かった」と考えて成長するきっかけにしよう、とガネーシャは伝えていたのだ。

ちなみに、自分を変えるときにやってはいけないことがあるらしい。

意識を変えようとする、いうんは、言い方変えたら「逃げ」やねん。

僕たちは、よく意識を変えただけで、自分が変わったと錯覚してしまう。

例えば、お菓子を食べないと決意しただけで、痩せた自分を手に入れた気分になって、翌日にはお菓子をむさぼっているように。

意識を変えるのは楽だから、みんなそこに逃げてしまう。

本気で変わろうと思ったら具体的な何かを変えなければならない、とガネーシャは教えてくれている。(例えば、お菓子を買わないようにするために、コンビニのないルートを通るとか)

これで、かなり成長の本質が見えたと思う。

成長とは、世界の法則と自分のズレを見つけて、それを矯正するために具体的な行動を変えることである

ここまで納得したら、最後に『その日頑張れた自分をホメる』という課題をやってほしい。

頑張ったり成長したりすることが「楽しい」ことなんや、て自分に教えたるんや。

人は楽しいことしかできない。

だからこそ、1日の最後に、頑張ったり成長したりできた自分を褒めることで、それを楽しいと感じられるような自分に変えていくことが大切である。

そうすれば、成長することを楽しめるようになって、いつのまにか夢をかなえる人生を歩んでいるのかもしれない。

あとがき

『夢をかなえるゾウ』は、3回くらい読んでいるけれど、

ガネーシャの教えに対する理解が読むたびに深まって、とても新鮮な気持ちになれる。

教えの核心は頑張ってまとめたけれど、いきなりこの記事を読んでもよく分からなかったかもしれない。

心にピピッと響いた内容があった人は、ぜひ本を買ってガネーシャの言葉を自分の目で見ていただきたい。

課題を実践して成功した偉人の紹介や、主人公とガネーシャの人間と神様とは思えない面白いかけ合いがあって、とてもオススメである。

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